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本で旅する


紀行文を読んでいる。

見たことも聞いたこと(ぐらいはある)土地のあれやこれやを想像するのは、実際の旅とはまた違う趣がある。自分だったらこんな行動はとれないなとか、いやいやいくらなんでもそんなことはないでしょ、と気づけばブツブツ言っている。

事実は小説よりもなんとかで、ヘタな小説なんかよりよっぽどエキサイティングなのだ。


もちろん旅の風景を映像でみるのは好きだけれど、文章で読めばそこに想像という何かが加味されてさらにストーリーが広がるんじゃないかと思う。

だから、大いに想像というか空想というかが発揮される、絶対に行かないであろう国の話であればなおいい。

そして空想には色も重要な項目となるので、例えば青だったらビビットなのかニュアンスがあるのか、淡いのか深いのか霞んでいるのか、色が加わることで情景は生き生きと動き出す。続いて匂いや温度や湿度も。

まあ実際はあんまり深く考えないで読んでいることの方が多いのだけれど。

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